易占いについて

中国4000年の悩み解決法

易占いをする際には、易経を用います。

 

易経は、今から約4000年ほど前に中国で成立した書物です。 古代中国「周」の時代に成立したとされ、周易ともいわれます。

 

古代の中国人が積み重ねてきた占いの結果を整理してきたものといわれています。

 

日本には、大和時代、513年、朝鮮半島の百済という国から五経博士により伝えられました。

 

壬申の乱の当事者である天武天皇は、占いで勝利し、その後、陰陽寮という占いの研究機関を朝廷に設けました。 この陰陽寮では陰陽博士により易経の講義が行われました(養老律令)。

 

平安時代の占いは、祟りなどの呪術が中心でしたが、易経の占いの記録も残っています。藤原道長の時代、仁海という占い師がいました。三条天皇が眼病で、道長はその原因を易経で占わせたところ、物の怪のたたりではなく、薬を用いれば治るといいましたが、藤原道長は受け入れず、三条天皇を病気を理由に退位を迫り、自分の外孫の後一条天皇を立てたという記録が残っています 。

 

源頼朝も、1180年の平家全盛の時、以仁王の命令で挙兵したとき、平兼隆を討つ出陣を易経で神官に占わさせました。すると、8月17日の寅の刻(午前4時)が吉とでましたので、その薦めに従い挙兵し勝利しました(吾妻鏡)。

 

後醍醐天皇も、鎌倉幕府に反旗を翻し京を攻めるに当たり自ら易経で占いました。 「迷わず万事強気に進め」という結果で、天皇はすぐさま京に向かい、間もなく鎌倉幕府は攻め落とされました(太平記)。

 

戦国時代、易経は、戦国武将に活用されました。 栃木にある足利学校で易経は教えられ、そこで学んだ者たちは軍師として各武将に仕えました。 武田信玄は自らも占い、徳川家康は関ヶ原の戦いにおいて、足利学校の校長に占いをさせ、それが縁で足利学校は江戸時代、年運を将軍のための占うようになりました。

 

江戸時代、易経は武士の教養のひとつとなり、失業をした浪人の中からは生活のため占い師となるものが現れました。彼らは易者と呼ばれ庶民の生活に広く親しまれました。時代劇にもときどき出てくる、竹の棒をじゃらじゃらと使う占い師、あれが易者です。

 

明治においても易経は一部の人に活用されました。明治の占いの名人、高島嘉右衛門は、政府の高官に頼まれ様々な相談に乗りました。日清戦争の際は、政府(陸軍大本営)の依頼で占い、清国に勝つことと三国干渉が起こることを予言し、新聞に載せています。 彼は占いで事業も成功させ、娘を伊藤博文の息子に嫁がせています。初めて新橋横浜間に鉄道を敷き、横浜の高島町にその名をとどめています。現在でも彼にあやかり「高島」という名前を用いる占い団体が数多く存在します。

 

現在の総理大臣安倍晋三氏の経済顧問の中原伸之氏は占いを良くされ、安倍氏や中曽根氏にもアドバイスしていると噂されます(週刊新潮2017年5月4日ー11日号)。 中原氏は、易を読む会「読易会」という会を主宰しました。その講義は易経解釈の第一人者 本田済氏(2009年に物故されています)に易経の解説書(程氏易伝)の解説を聴く講義で、その講義録は明徳出版社から出版され、参加メンバには経団連の会長や東電、その他大企業のそうそうたる経営陣が名を連ねております。

 

過去の人物が、決断をする際に参考にしてきた知る人ぞ知るこの易経。 彼らも経験した「アッと」感じる不思議な感覚! それをあなたも味わってみませんか?

占いの方法

易占いの方法としては、様々な方法があります。

サイコロを使った方法、硬貨を使った方法、トランプを使った方法。

 

私は基本的には筮竹を使用します。

鑑定の際に、筮竹による占いをした後に、流れの中でサイコロを使用することがあります。

占いの道具

・筮竹と筮筒 → こちら 

・筮竹台(ケロク器)→ こちら

・算木

・塗香その他

易経について

易経は、儒教(孔子に始まる中国古来の政治・道徳の書)の経典の一つです。

古代中国の聖人により作成された神聖な書物であり、あらゆる真理の源泉とされていました。

 

そこには、人の生きる道、天下国家を治める道、ひいては、宇宙の奥にひそみ、宇宙を動かしている道が説かれているとされ中国では紀元前2世紀から19世紀の間まで、西洋のバイブル(聖書)のような権威を持つ書物とされていました。

 

しかし、もともとは占いのテキストでした。易経が、権威ある書物とされるに従い、易経を占いとして理解することを賤しいモノと権威ある学者に言われるようになりましたが、それでも脈々と、占いとして活用され、その解釈も引き継がれていきました。

易経の内容

易経は、本文(「」と呼ばれます)と解説(「」と呼ばれます)により成り立ちます。

 

1.本文(「経」)の内容

・64の象徴的な符号

  (「卦(か・け)」)

   卦について → こちら

卦辞(かじ)

爻辞(こうじ)

 

2.解説(「伝」)の内容

解説は、全部で10個あります。

10個の解説は十翼(じゅうよく)と呼びます。翼は、たすけるの意味。本文(「経」)を理解することを助けるという意味です。

 

10個の解説(十翼)には、次のような名前があります。