○筮竹(ぜいちく)とは?
約30cmの竹ひごで50本あります。もともと、蓍(メドギ)という多年生植物の茎から作りました。
少し細めの方を下、太めの方を上に持ちます。
説卦伝第1章には「昔者聖人の易を作るや、神明に幽賛して蓍を生ず。」
(むかしせいじんのえきをつくるや、しんめいにゆうさんしてきをしょうず) とあります。
聖人である伏犠が易を作った経緯について説明しています。
神様は万物を生じ育てるが、目に見えず隠れてものをいわない。神は蓍を生じさせ、これによって占いができることを伏犠に教えた。伏犠は、モノいわない神の働きをひそかに助け、そのお告げを伝えるために、蓍で卦を立てる方法を生み出した。
○なぜ50本使うのか。
繋辞伝第9章「大衍の數五十」とあります。
我々は万物の変化を数によって認識します。
古代中国人にとって数は、天地の動きを象徴する神秘的なもの でした。
筮竹の数が50本というのにも意味があるとされ様々な説があ ります。
天地の数は55だが、五行(木、火、土、金、水)は天と地に共通しているので、5を減じて50としたという説がわかりやすいと思っています。
ここで天地の数は55とあります。それは以下のような意味です。
天と地は陽と陰に相当します。これは奇数と偶数に相当する。 天の数字は、1,3,5,7,9で合計25.地の数字は2, 4,6,8、10で合計30。よって、合計は55となりま す。だから天地の数は55なのです。
繋辞伝第9章に「天一地二。天三地四。天五地六。天七地八。 天九地十。天の數五、地の數五。五位相得て各々合うこと有 り。天の數二十有五。地の數三十。凡そ天地の數五十有五。此 れ變化を成して鬼神を行う所以なり。」とあります。
↑
筮竹は、このような筮竹袋に入れて持ち歩きます。
○筮筒(ぜいとう)とは?
写真のように筮竹を立てる筒です。
占いの際は、太極を立てるときに使います。
〇太極を立てる。
易占をするときは、精神を集中させ自分と神様と二人っきりの世界になります。
筮竹50本を、細い方を手で持ち、太い方を上に向けますと、気持ちばかり扇形となります。目を閉じて、筮竹50本に今の自分の意識を集中させ念じます。
息を鼻で吐き、吸います。呼吸している自分に意識を集中し、さらに意識を足の踵、膝、座骨、背筋を伸ばし肩甲骨を背中に入れ胸を大きく広げ、息を大きく吸い呼吸を感じていきます。
目を閉じる前の残像がうっすらと消えてゆき、暗闇が深く濃くなるとともに、耳から聞こえる外界の音が、他人事のように遠ざかっていきます。
暗闇は少しずつ無機質に落ち着いていき、あたかも数学のX軸、Y軸、Z軸の構造物のように、なにも生き物はいないような静寂を感じます。
呼吸を続けている自分に意識を集中しながら暗闇を眺めていると上のほうから白い糸のようなものが落ちてくるのを感じます。質問に答えてくれる神様です。
あっ、来た。と
思った瞬間、筮竹を一本、筮筒に立てます。
これが太極を立てる作業です。
〇使用する筮竹
筮竹を1本、太極に立てるため、実際に使用する筮竹は49本となります。
繋辞伝9章は「大衍の數五十」のあとに「其の用四十有九」と記 します。
○太極
太極とは、天地以前の超感覚的存在をいいます。
<2019/6/23>
占いサイト・ココスピに【山口序(やまぐち ついで)インタビュー記事】「具体的な解決策を示すこと」を大切に。が掲載されました。
下記バナーをクリックするとご覧になります。